iDeCoで金融機関による運用助言を解禁へ 厚生労働省が2027年度を目途に検討
2026-07-24

厚生労働省は、個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入者に対し、金融機関が個別の運用商品を推奨・助言できるよう制度改正を進める方針を固めた。インフレ対策を目的とした資産形成を後押しする。
運用商品の選定における規制緩和の背景
現在、iDeCoの運営において金融機関が加入者に対して特定の運用商品を個別に推奨することは、事実上禁止されている。厚生労働省は、加入者が預貯金などの元本確保型商品に偏る傾向を打破し、より効果的な資産運用へと促すことを目指している。
物価上昇が続く経済状況下では、元本確保型のみの運用では実質的な資産価値が目減りするリスクがある。今回の措置により、金融機関による専門的な助言を通じて、インフレに強いポートフォリオの構築を支援する体制を整える計画だ。
制度改正のスケジュールと対象範囲
今後の具体的な検討プロセスは以下の通りである。
- 2026年秋:有識者検討会において具体的な議論を開始
- 2027年度:制度の運用開始を目指して検討を推進
また、今回の規制緩和は個人型のiDeCoだけでなく、企業が掛け金を拠出する企業型確定拠出年金についても対象とする方向で検討が進められている。
金融機関の役割の変化
これまでは、運用商品の提供や口座管理を担う銀行や証券会社などの金融機関は、あくまで商品の選択肢を提示する立場に限定されていた。制度が改正されれば、加入者のリスク許容度やライフプランに基づいた、より踏み込んだ商品推奨が可能となる。
これにより、金融機関にはより高度なコンサルティング能力が求められるとともに、加入者の資産形成における選択肢の質が変化することが予想される。


